世界対応ビデオデッキとGPS

◆テレビは全世界共通ではありません (98/10)

 日本で暮らしているとテレビもビデオカメラもビデオデッキも方式が一つですからケーブルで接続すれば見ることが出来ます。(VHSとかβとか8ミリ、DVもテープの方式は違いますが電気信号としては同一です)ですからVHSと8ミリのビデオデッキをケーブルで接続すればコピーする事が可能です。

しかし全世界には大きく分けて、NTSC,PAL、SECAMという3つの方式が、あってケーブルでつないでも見ることが出来ません。特に問題になるのはPALのビデオテープを海外で手に入れ、日本に持ってきても見る事は出来ませんし、その逆も同じです。そういった方式でも、電気的に変換すれば日本の普通のテレビで見る事が出来ます。

でその変換をする装置というのは、放送局で使われているものもありますが、とても私たちに購入出来る価格ではありません。購入出来る製品としては、松下の受注生産の世界対応のビデオデッキ(40万円程度)、韓国サムソンのもの(実売10万円代)、AIWAのHV-MX100(実売8万円代)があります。
どれも外見は普通のVHSのビデオデッキですし、普通に日本で使うことも出来ます。

こういったビデオデッキは3つの方式を任意の選択で電気的に方式変換が可能です。また電源の電圧も100-240V対応ですからどこでも使えます。更に内蔵のチューナーも基本的に全世界対応ですから、どこへ持っていってもアンテナさえ取り付ければ使う事が出来ます。

こういった製品の常で価格によって画質の差があるようですが普段使わない機器ですので先日 一番低価格のAIWAのHV-VX100を購入しました。中国はPALですので日本のNTSCの信号をPALに変換したり、中国で買ってきてしまったPALのビデオテープをNTSCに変換して見る事が出来ます。

結果ですが残念ながら PALに対する変換はこのビデオデッキの中で一番変換画質が悪く鑑賞という次元ではないかもしれません。解像度も低く、輝度が上がりすぎて見にくいものでした。方式を変換すると原理的に画質劣化は必然的にに起きますし、こういった製品は値段なりという事を聞いていましたので、納得というところです。NTSC−SECAMの変換はそこそこの変換画質です。

世界にはこの3つの方式が主流ですが更に派生規格もあるようでこのビデオデッキには M-PALとN-PALという設定もあります。


◆GPS 自分の位置を知るには (98/12)

 日本で暮らしていると精度の高い地図が安価に売られていますので旅行に行っても自分の位置を知りたいと思えば簡単に知ることが出来ます。しかし中国では地図自体があまりの作られておらず、市販されているものは縮尺の大きな大雑把な地図しかありません。
聞くところでは人民解放軍にはそれなりの地図があるとの事ですがなかなか手に入りません。そしてその地図の全部といっても良い問題として「緯度経度が入っていない」・・・つまり 位置の絶対的な特定が出来ないという問題があります。その地図だけは日本で1/50万のアメリカの地図がありますので旅行する場所の地図を購入していますので大体の位置は判るようになりました。(大体10秒単位の細かさです)

この地図があれば 北緯***度**分**秒、東経***度**分**秒という事が、わかれば位置が判ります。ではどうやってこの数字を知るかというと日本では車についているカーナビと同じものがあり、地図はでませんが世界中どこでも この緯度・経度だけは判るようになりました。この携帯可能なGPSは電池で動作し、小型の懐中電灯程度の大きさです。私が購入したものは エンペックス気象計株式会社のGPS38Jというもので、台湾で作られ、日本仕様としたものです。(TEL 03-3494-4011)

どのように使うとかというと、この装置を上空に何も無い所へ持っていき 数分間動作させると緯度、経度が出てきます。ただいろいろと条件があってその条件をクリアーしないとなかなかうまくいきません。本質的な問題ですのでGPSのメーカーやモデルが変わっても同じ問題はあると思います。

  1,上空には立木等の樹木や電線があっても上手くいかない事が多い

  2,上空に丁度 少ない数の人工衛星がしかきていない時には1,の条件がさらに厳しくなります。多くの人工衛星が自分の上に来ていて、その人工衛星と自分の間を遮るものが無いことが良い計測をする条件です。

  3,測定時には 緯度・経度を知るために3つの人工衛星の受信が可能である事、又 緯度・経度+高度を知るには4つ以上の人工衛星の受信が可能である事が条件です。

  4,前回の測定地点から800Km以上移動した場合、測定に多くの時間がかかります。取り扱い説明書には15-20分程度と書かれていますが とても待てません。この時は予め前出の地図を見て新しい、概略の緯度・経度を手操作で入力しておけば 通常の時間3,4分で測定出来ます。しかしパック旅行でこの3,4分の時間が取れない事が多く、どれだけ測定出来なかったかわかりません。


以上のようにパック旅行でこのハンディのGPSを使うにはいろいろと困難がありますがそれでも 自分がどこにいるかわからないという事が多い中国旅行には大きな助になります。飛行場の位置が書かれていない地図、そして少数民族の村の位置がわからないといった時にはこの方法しかないと思います。


GPS38J
 手前はソニーのビデオ用リチウム電池


(98/12/09)


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